2012/5/8

結合型および橋渡し型ソーシャル・キャピタルと主観的健康に関する論文出版のお知らせ

ソーシャル・キャピタル(以下SC)は、個人の社会参加等のリソースや、信頼・互酬性等の集団の持つ特性とも定義されており、一般的に、健康に良い影響を与えることが示唆されています。この度、結合型および橋渡し型という、異なるタイプのSCを評価した上で、どちらのSCが健康に望ましいのかを検証した論文が、Journal of Epidemiology and Community Healthに出版されました。

本論文は、地域住民のSCを、社会的特性が似通った集団内でアクセスできる結合型SCと、社会的特性の境界を超えてアクセスできる橋渡し型SCの2つに区別して評価し、それぞれと主観的健康の関連を男女ごとに調査しました。橋渡し型SCは男女ともに健康によい影響が認められ、女性では男性よりも明確な結果が見られました。一方、結合型SCは男女ともに明確な関連は認められませんでした。SCと健康を扱う研究において、結合型SCと橋渡し型SCを区別して測定することの重要性が示唆されました。

Iwase T, Suzuki E, Fujiwara T, Takao S, Doi H, Kawachi I.
Do bonding and bridging social capital have differential effects on self-rated health? A community based study in Japan.
J Epidemiol Community Health. 2012;66(6):557-562.

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