研究業績

2025/6/13

【論文出版】若手・中堅耳鼻咽喉科医師の臨床研究に対する質問紙調査

岡山大学・関連施設に勤務する医師経験年数15年以下の耳鼻咽喉科医34人を対象に臨床研究についての背景・理解・興味についてのアンケート調査を行いました。臨床研究に対する興味や知識には個人間のばらつきがありましたが、約半数は臨床研究に興味がない、行った事がない、という結果でした。また、臨床研究に必要と考えられる統計学的知識については不足していることが明らかになりました。今後は研究支援や教育プログラムの充実などのサポートを進めていく必要があると考えられます。

浦口 健介, 頼藤 貴志, 高尾 総司, 菅谷 明子, 安藤 瑞生, 若手・中堅耳鼻咽喉科医師の臨床研究に対する質問紙調査, 岡山医学会雑誌, 2025, 137 巻, 1 号, p. 20-24

→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

 

2025/6/13

【論文出版】小児アレルギー性鼻炎と水泳の関係について

21世紀出生児縦断調査を用いて小児アレルギー性鼻炎と水泳の関係について分析を行いました。水泳は喘息などの肺機能の改善に有効と言われていますが、アレルギー性鼻炎に関しては塩素などによる影響で悪化する可能性があると言われています。本研究では学童期の水泳がアレルギー性鼻炎発症のリスクになりうることを示しました。

Uraguchi K, Mitsuhashi T, Matsumoto N, et al. Association between swimming lessons and rhinitis in school children: A nationwide birth cohort study. Int J Pediatr Otorhinolaryngol. Published online June 3, 2025. doi:10.1016/j.ijporl.2025.112415

→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

 

 

2025/6/11

教授の頼藤が第31回山内逸郎記念賞を受賞しました

令和7年6月8日に、教授の頼藤が第31回山内逸郎記念賞を受賞しました。受賞後、

「疫学方法論を用いた小児保健医療への関わり」というテーマで、受賞記念講演をさ

せていただきました。

 

今までご指導・ご支援頂いた全ての方に感謝申し上げます。

2025/6/6

【論文出版】水俣病における胎児期メチル水銀曝露と認知機能の関連について

水俣病において、胎児性水俣病患者の存在は注目されていますが、同時期に産まれた方への影響も懸念されています。その方たちを対象とし、メチル水銀曝露と認知機能の関連について検討をした論文が出版されました。

Yorifuji T, Yamamura Y, Nagano I, Kado Y, Shigeoka S, Fujino T.
Prenatal methylmercury poisoning and neurocognitive impairment in Minamata.
Sci Total Environ. 2025 May 28;985:179743. doi: 10.1016/j.scitotenv.2025.179743. Online ahead of print.

→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

2025/6/6

【論文出版】帝王切開と小児アレルギー疾患の関連

岡山大学産婦人科の光井先生らとの共同研究により、国立病院機構岡山医療センター新生児科・当分野客員研究員の玉井圭先生が行った帝王切開と小児アレルギー疾患の関連についての研究の結果が掲載されました。厚生労働省の21世紀出生児縦断調査と日本産婦人科学会の周産期データベースをリンクし、約2,000名のデータを9歳まで追跡した結果、帝王切開で生まれた子どもと自然分娩で生まれた子どもの間で、アレルギー疾患の発症リスクに明確な差は認められませんでした。

Tamai K, Matsumoto N, Mitsui T, Masuyama H, Yorifuji T. Association between cesarean delivery and childhood allergic diseases in a longitudinal population-based birth cohort from Japan. Sci Rep. 2025 Jun 1;15(1):19206. doi: 10.1038/s41598-025-03703-3.

→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

2025/6/6

【論文出版】幼児期BMI変化と学童期喘息の関連

岡山大学小児科の薮内利彦先生らとの共同研究により、幼児期の体重変化が学童期の喘息発症に与える影響について検討した結果が掲載されました。21世紀出生児縦断調査のデータを用いて約47,000名を対象とした研究で、幼児期に体重が大きく増加した男児では非アレルギー性喘息のリスクが高く、一貫して体重の重い女児ではアレルギー性喘息のリスクが高いことが明らかになりました。

Yabuuchi T, Ikeda M, Matsumoto N, Tsuge M, Yorifuji T, Tsukahara H. Changes in body mass index during early childhood on school-age asthma prevalence classified by phenotypes and sex. Pediatr Int. 2025 Jan-Dec;67(1):e70090. doi: 10.1111/ped.70090.
→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

2025/5/16

中村和恵客員研究員が「日本公衆衛生学会総会優秀演題賞」を受賞しました

中村和恵客員研究員が、「岡山市における新型コロナウイルス感染症流行前後での3歳児の肥満の検討」の演題で、第83回 日本公衆衛生学会総会の優秀演題賞を受賞しました。

受賞に関する情報へのリンク

2025/5/16

【論文出版】小児医科学の田中先生らとの共著論文

小児医科学の田中先生らとの共著論文が出版されました。

Avoidant/restrictive food intake disorder prognosis and its relation with autism spectrum disorder in Japanese children.
Tanaka C, Okada A, Hanzawa M, Fujii C, Shigeyasu Y, Sugihara A, Horiuchi M, Yorifuji T, Tsukahara H.
Pediatr Int. 2025 Jan-Dec;67(1):e70040. doi: 10.1111/ped.70040.

本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

2025/4/30

【論文出版】因果推論に関する総説論文

鈴木研究准教授が、医学上将来性に富む研究を行っているものとして、2023年度「日本医師会医学研究奨励賞」を受賞しました。

研究課題名は「因果関係に迫る疫学理論の構築とデータ分析」です。

このたび、受賞者論文として、因果推論に関する総説論文が JMA Journal に出版されました。

Suzuki E.
Unraveling Causality: Innovations in Epidemiologic Methods.
JMA J . 2025;8(2):323–337. (doi: 10.31662/jmaj.2024-0246)
本論文へのリンク

本論文では、反事実モデルと十分原因モデルという二つの因果モデルを用いて、因果推論の問題を説明しています。

疫学者のみならず、さまざまな医療従事者にとっても、因果推論の考え方は、エビデンスの適切な解釈や応用において極めて重要です。

本論文が、因果推論の理解をさらに深める一助となれば幸いです。

これまでご指導、ご支援いただきました皆様に深く感謝いたします。

2025/4/29

【論文出版】「死亡による打ち切り (truncation by death)」における効果修飾

疫学研究ではしばしば、「死亡による打ち切り (truncation by death)」が生じるため、結果の解釈には注意が必要です。

このたび、この問題に関する効果修飾を扱った理論論文が Epidemiology に出版されました。

Gonçalves BP, Suzuki E. [Co-corresponding authors]
Effect modification in settings with “truncation by death”.
Epidemiology. 2025;36(3):374–380. (doi: 10.1097/EDE.0000000000001834)
本論文へのリンク

この論文は、英国サリー大学の Dr. Bronner P. Gonçalves との共同研究です。

本研究が因果推論の理解をさらに深める一助となれば幸いです。

Next »

Page Top