研究業績

2022/1/14

【論文出版】新型コロナワクチンの重症化予防効果に関する研究

岡山市の新型コロナウイルス感染症患者における、ワクチンの重症肺炎、肺炎の予防効果に関する研究です。この研究では、重症肺炎は酸素投与を要する肺炎(中等症Ⅱ以上)、肺炎は画像で診断された症例と定義しています。期間は2021年7月~9月(第5波)、対象者は20歳以上の2692人、交絡因子として、年齢、性別、喫煙歴、高血圧、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患、肥満を調整しています。ワクチン未接種者と比較し、ワクチン2回接種者のリスク比(95%信頼区間)は、重症肺炎で0.25 (0.09-0.67)、肺炎で0.25 (0.13-0.50)でした。この結果から、ワクチン接種により重症肺炎を75%減らす効果があったと推定されます[(1-リスク比)×100(%)]。

Matsuo R, Matsumoto N, Kadowaki T, Mitsuhashi T, Takao S, Yorifuji T.
Effect of mRNA vaccines in preventing COVID-19 severe pneumonia among COVID-19 patients in Japan.
J Epidemiol. 2022 Jan 8. doi: 10.2188/jea.JE20210487. Online ahead of print.

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2021/12/29

【論文出版】高齢者大腿骨遠位部骨折手術患者における早期手術と術後成績の関連についての原著論文

9678人の高齢者を対象に、入院後2日以内手術群を早期手術、3日以降を晩期手術の2群に分けて、手術時期と術後成績の関連をpropensity score matchingの解析手法を用いて評価しました。結果は入院後30日死亡では2群間に差はありませんでした。一方で早期手術群が晩期手術群に比べて、術後合併症が少なく、入院期間が短く、入院費用が少なかったです。今回の結果から、高齢者大腿骨遠位部骨折においても、高齢者大腿骨近位部骨折と同様に、早期手術が良好な術後成績に関連していることが分かりました。今回の研究は、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻臨床疫学・経済学の康永教授のご指導の下、DPCデータベースを活用した研究になります。

Yamamoto N, Ohbe H, Tomita Y, Yorifuji T, Nakajima M, Sasabuchi Y, Miyamoto Y, Matsui H, Noda T, Yasunaga H. Associations between Early Surgery and Postoperative Outcomes in Elderly Patients with Distal Femur Fracture: A Retrospective Cohort Study. J Clin Med. 2021 Dec 11;10(24):5800. doi: 10.3390/jcm10245800.

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2021/11/29

【論文出版】幼児期から思春期までの日本の子供達のBMIと身長の推移に関する原著論文

21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、15歳時点の体格ごとに、1.5歳から15歳までの子供達のBMI-z値と身長の推移を、混合効果モデルを用いて描出しました。15歳時肥満群の子供達は、アディポジティーリバウンドが早く起こり、小児期を通してBMI z値が高く、思春期により傾斜が大きくなっていました。身長発育速度がピークとなる年齢(APHV)は、15歳時肥満/過体重群で、正常体重群よりも早くなり、低体重群で遅くなりました。こうした身長増加の軌跡の違いが、肥満/過体重群のBMI z値の思春期の増大に寄与した可能性があります。

Matsumoto N, Kubo T, Nakamura K, Mitsuhashi T, Takeuchi A, Tsukahara H, Yorifuji T. Trajectory of body mass index and height changes from childhood to adolescence: a nationwide birth cohort in Japan. Sci Rep. 2021 Nov 26;11(1):23004. doi: 10.1038/s41598-021-02464-z. PMID: 34837002.

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2021/11/29

【論文出版】アレルギーマーチに関する総説論文

小児科の津下先生らとの総説論文が出版されました。疫学的な知見についての箇所を当教室が担当しています。これまでの疫学研究からアレルギーマーチの多様性が明らかになってきており、ビッグデータを活用した疫学研究にはこうした多様性を解き明かす一翼を担う役割が期待されます。

Tsuge M, Ikeda M, Matsumoto N, Yorifuji T, Tsukahara H. Current Insights into Atopic March. Children (Basel). 2021 Nov 19;8(11):1067.
doi: 10.3390/children8111067. PMID: 34828780.

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2021/11/8

【論文出版】早産とその後の川崎病罹患に関する原著論文

国立病院機構岡山医療センターの竹内先生らとの共著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、早く生まれた子供は、後に川崎病で入院するリスクが高くなっていたという結果でした。また、完全母乳栄養で育った子供と比べて、混合栄養または完全人工栄養の早産児では川崎病で入院するリスクが有意に高くなっていました。早産児は川崎病のリスクが高く、完全母乳栄養によりそのリスクを低減できる可能性があります。

Takeuchi A, Namba T, Matsumoto N, Tamai K, Nakamura K, Nakamura M, Kageyama M, Kubo T, Tsukahara H, Yorifuji T.
Preterm birth and Kawasaki disease: a nationwide Japanese population-based study.
Pediatr Res. 2021 Oct 8. doi:10.1038/s41390-021-01780-4. Epub ahead of print. PMID: 34625654.

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2021/11/8

【論文出版】早産と成長後のスポーツ活動に関する原著論文

国立病院機構岡山医療センターの玉井先生らとの共著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、早く生まれた子供は、満期産(39-41週)の子供よりも7、10、および15歳でのスポーツクラブ参加が少なかったという結果でした。特に男児、妊娠期間が短くなるほど参加頻度が少なくなっており、早産児の将来の健康転帰を予測する上で重要な知見を提供しました。

Tamai K, Matsumoto N, Takeuchi A, Nakamura M, Nakamura K, Kageyama M, Washio Y, Tsukahara H, Yorifuji T.
Sports participation and preterm birth: a nationwide birth cohort in Japan.
Pediatr Res. 2021 Oct 27. doi: 10.1038/s41390-021-01808-9. Epub ahead of print. PMID: 34707251.

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2021/11/8

【論文出版】外傷性心停止患者の搬送時間と生存率に関する原著論文

救命救急科の内藤先生らとの共著論文が出版されました。日本外傷データバンクのデータを用いて、救急搬送時間と外傷性心停止(TCA)の患者の生存率の関係を研究しました。到着時にTCAが持続していた患者の生存率はそうでない患者に比べて低く、特に搬送時間が15分を過ぎると急速に低下し、推定生存率は1%を下回りました。持続性TCA患者の蘇生終了を検討する際には、時間も一つの合理的な要因とすべきと考えられます。

Naito H, Yumoto T, Yorifuji T, Nojima T, Yamamoto H, Yamada T, Tsukahara K, Inaba M, Nishimura T, Uehara T, Nakao A.
Association between emergency medical service transport time and survival in patients with traumatic cardiac arrest: a Nationwide retrospective observational study.
BMC Emerg Med. 2021 Sep 16;21(1):104. doi: 10.1186/s12873-021-00499-z. PMID: 34530735; PMCID:PMC8447624.

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2021/11/8

【論文出版】幼児期の睡眠時間と学童期のケガに関する原著論文

救命救急科の小原先生らとの共著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、5.5歳時の睡眠時間が短いあるいは不規則な子供達は、5.5から9歳までの間にケガで病院を受診する頻度が高く、問題行動が無い子供達に限っても同様の結果でした。幼児期の、より短いまたは不規則な睡眠習慣は、学童期のケガに関連すると考えられます。

Obara T, Naito H, Tsukahara K, Matsumoto N, Yamamoto H, Yorifuji T, Nakao A.
Short or Irregular Sleep Duration in Early Childhood Increases Risk of Injury for Primary School-Age Children: A Nationwide Longitudinal Birth Cohort in Japan.
Int J Environ Res Public Health. 2021 Sep 9;18(18):9512. doi:10.3390/ijerph18189512. PMID: 34574435; PMCID: PMC8469796.

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2021/11/8

【論文出版】小児期の虫歯とインフルエンザ罹患に関する原著論文

小児期の虫歯とインフルエンザ罹患の関連について評価した原著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、2.5 歳児、5.5 歳児、10 歳児を対象に、過去1年間に病院や診療所で治療を受けた虫歯の有無とインフルエンザ罹患の関係を調べました。対数二項回帰分析を行い社会経済要因などの潜在的交絡因子を調整したところ、虫歯がある子供達では、いずれの対象年齢においてもインフルエンザの罹患割合が上昇していました。この上昇は、過去の虫歯の有無にかかわらず、現在の虫歯がある場合にみられました。虫歯の早期発見・早期治療は、小児のインフルエンザの罹患リスクを低減する可能性があります。

Matsumoto N, Kadowaki T, Tsukahara H, Yorifuji T.
Association between Dental Caries and Influenza Infection in Children: A Japanese Nationwide Population-Based Study.
Children (Basel). 2021 Sep 6;8(9):780. doi:10.3390/children8090780. PMID: 34572212; PMCID: PMC8471678.

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2021/11/8

【論文出版】母親の喫煙と8歳時の問題行動に関する原著論文

母親の喫煙と8歳時の問題行動の関連について評価した原著論文が出版されました。21世紀出生児縦断調査(2001年出生児)を活用した研究で、生後6か月時に母親が喫煙していると、8歳時に注意力や攻撃的・破壊的行動に関連する行動上の問題の頻度が上昇していました。特に母親がヘビースモーカーであった子供達では、他の子供よりも行動上の問題を起こす頻度が高くなっていました。幼少期の母親の喫煙が、子どもの神経発達に関与している可能性があります。

Ariyoshi M, Mitsuhashi T, Matsumoto N, Nakamura K, Yorifuji T.
Early childhood exposure to maternal smoking and behavioral development.
Arch Environ Occup Health. 2021 Aug 28:1-8. doi: 10.1080/19338244.2021.1972278. Epub ahead of print. PMID: 34459355.

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