2011/4/11

長期メチル水銀曝露と精神症状の関係に関する論文掲載のお知らせ

水俣において、曝露地域一般人口を対象にした長期メチル水銀曝露と精神症状の関係に関して検証した論文が、Environmental International誌にEpub ahead of printで出版されました。メチル水銀中毒による神経症状はよく知られていますが、今回の研究はメチル水銀中毒による精神症状(読み書きの障害、感情鈍麻・意志(意欲)減退など)の存在も示唆しています。特に、胎児期に曝露された集団と高齢の方で有病割合が高くなっていました。また、その当時、水俣病と公式に認定されていた方を除いても結果は変わりませんでした。

Yorifuji T, Tsuda T, Inoue S, Takao T, Harada M
Long-term exposure to methylmercury and psychiatric symptoms in residents of Minamata, Japan
(Environmental International, in press)

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日本におけるタバコ政策コンプライアンスの地域差に関する論文掲載のお知らせ

健康増進法のコンプライアンスの地域差に関して検証した論文が、Tobacco Control誌にEpub ahead of printで出版されました。健康増進法への県毎の取り組みが、喫煙割合の減少、肺がん死亡率減少に関連しているかを検討しました。その結果、コンプライアンスが高いと地域の喫煙割合が減少していました。また、タバコ消費が減少している地域ほど、肺がん死亡率も減少していました。また、タバコ葉の生産が多い県ほど、上記コンプライアンスが低くなっていましたし、喫煙割合の減少も小さくなっていました。

Yorifuji T, Tanihara S, Takao S, Kawachi I
Regional disparities in compliance with tobacco control policy in Japan: an ecological analysis
(Tobacco Control, in press)

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大気汚染と脳血管疾患の関係に関する論文掲載のお知らせ

大気汚染曝露と脳血管疾患死亡の関係に関して検証した論文が、J Occup Environ Med誌に出版されました。検討した大気汚染物質(二酸化窒素と微小粒子状物質)が、脳梗塞や出血性脳血管疾患(くも膜下出血、脳内出血)と関連していました。大気汚染曝露と脳梗塞の関連についての研究は多く見られますが、今回の研究は大気汚染物質が出血性脳血管疾患と関連していることを示唆しています。

Yorifuji T, Kawachi I, Sakamoto T, Doi H
Associations of outdoor air pollution with hemorrhagic stroke mortality
(J Occup Environ Med. 2011 Feb;53(2):124-6)

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2011/4/4

MediationとMechanismの同定に関する疫学理論論文掲載のお知らせ

これまで多くの研究において、mediation(介在)とmechanism(メカニズム)は論じられていますが、これらの概念は十分に整理されておらず、因果律における枠組みも明確には理解されていませんでした。この度、mediationとmechanismをsufficient-component cause frameworkの基で概念化し、それらをどのように同定することができるのかを論じた理論論文がEuropean Journal of Epidemiologyに出版されました。本論文では、それぞれmediationとmechanismのpresenceとoperationを区別して概念化し、mediationとmechanismの関係を整理しました。その上で、これらがpotential-outcome frameworkの基で定義されるdirect and indirect effectsとどのような対応関係にあるのかを示し、mechanismとmediationを同定するための十分条件を明らかにしました。加えて、total effectをどのように分解することができるのかに関して、新たな枠組みを提示しています。このことにより、これまで十分に整理されていなかったmediationとmechanismの概念の理解が明確になるものと考えられます。本稿で論じている内容が、今後、因果律を扱う際に有用な手引きになることを期待しています。

Suzuki E, Yamamoto E, Tsuda T. Identification of operating mediation and mechanism in the sufficient-component cause framework. Eur J Epidemiol. DOI 10.1007/s10654-011-9568-3.

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