新型コロナ関連研究・活動

2023/8/17

【論文出版】COVID-19陽性者の肥満および過体重と重症化との関連

2020年3月から2022年6月の間に、岡山市のCOVID-19陽性者登録に登録された27,820人を対象に、肥満および過体重とCOVID-19重症化リスクとの関連を評価しました。肥満および過体重は、すべての年齢区分において重症化のリスク上昇と関連していました。

Tomoka K, Naomi M, Rumi M, Toshiharu M, Ayako S, Soshi T, Takashi Y

Obesity, overweight, and severe prognosis in COVID-19 patients in Japan
J Infect Chemother. 2023 Aug 7;S1341-321X(23)00186-1. doi: 10.1016/j.jiac.2023.08.004. Online ahead of print.


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2023/12/18

【論文出版】コロナ禍における小児の精神疾患診断数の推移

COVID-19パンデミックの前後5年間の月別新規小児精神疾患診断症例数を、日本の多施設共同電子カルテデータベースを用いて分断時系列デザインで比較した研究報告が、BMC Public Healthに掲載されました。新型コロナウイルス感染症によるパンデミック後、摂食障害、統合失調症、気分障害、身体表現性障害の新規症例数は経時的に増加しました。性別・年齢別の増加時期や傾向は疾患毎に異なっていました。

Matsumoto N, Kadowaki T, Takanaga S, Shigeyasu Y, Okada A, Yorifuji T.
Longitudinal impact of the COVID-19 pandemic on the development of mental disorders in preadolescents and adolescents.
BMC Public Health. 2023 Jul 7;23(1):1308. doi: 10.1186/s12889-023-16228-z.

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2023/7/14

備前市新型コロナウイルス抗体検査事業・中間結果報告3

「備前市と国立大学法人岡山大学との連携・協力協定」のもと、備前市からの補助金(備前市新型コロナウイルス感染症抗体検査研究事業補助金)を受け、備前市に在住または市内に所在する団体に在籍する成人の方を対象として、新型コロナウイルス感染症の抗体検査を行ってきました。指先から少量の血液を採取することにより、個人の抗体価を2か月おきに測定し、抗体の経時的変化とその後の感染・発症・重症化との関連を評価することを目的としています。2023年3月までで調査は一旦終了し、一人につき最大5回の検査を実施しました。4月18日時点でのデータ解析の結果を「中間結果報告3」にまとめました。ワクチンと抗体の関係、抗体と感染の関係に貴重な示唆を与えていると考えます。

中間報告3よりダウンロード可能です。参照してください。

なお、抗体検査参加者の方に対して、「中間結果報告3」とともに、個人ごとの検査結果を郵送や手渡しでお届けいたしました。
住所不明で返送されている郵便物がございます。個人の検査結果が届いていない方は、事務局までご連絡ください。

今後も、調査・解析を継続し、結果をとりまとめていきたいと思います。
調査にご協力いただいている関係者の皆様、大変ありがとうございます。

実施窓口 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野
電話番号  086-235-7177
備前市担当 備前市保健福祉部保健課健康係 0869-64-1820

2023/6/19

岡山大学疫学・衛生学分野ニュース vol.4を発行しました

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野では、岡山県や岡山市等と協働で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策を進めています。これらの活動を通じての調査や分析などの研究情報を、いち早く社会の皆様にお届けするためのニュースレター「岡山大学疫学・衛生学分野ニュース(新型コロナ情報)」を発行しています。この度、vol.4(2023年6月19日)を発行しました。

岡山大学疫学・衛生学分野ニュースVol4

2023/6/8

乳幼児新型コロナワクチン接種後副反応調査(最終報告)を紹介しています

乳幼児新型コロナワクチン接種後副反応調査(最終報告)を紹介しています。詳しくは、下記ご覧ください。

新型コロナウイルスワクチン情報

2023/5/25

【論文出版】備前市におけるSARS-CoV-2ワクチン3回目および4回目接種後の抗体価の変動

2022年6月3日~2022年11月30日に、少なくとも1回以上の抗体検査を受けた18歳以上の成人のうち、3回目または4回目のワクチン接種者を対象に、ワクチン接種後の経過日数と抗体価の変動を評価しました。また、4回目のワクチン接種者を対象に、年齢別の変動を評価しました。抗体価は接種後約1カ月でピークに近づき、接種から5ヶ月以上過ぎると、3回目も4回目も同等の値まで低下する傾向にありました。また、65歳以上の高齢者群は抗体価の上昇が緩やかで低下が早い傾向にありました。

Kadowaki T, Sasaki A, Matsumoto N, Mitsuhashi T, Takao S, Yorifuji T.
Antibody Titers After a Third and Fourth SARS-CoV-2 Vaccine Dose in Bizen City, Japan
J Epidemiol. 2023 May 20. doi: 10.2188/jea.JE20230034. Online ahead of print.

→本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

2023/4/5

【論文出版】新型コロナウイルス感染症院内クラスターの対応経験とそこから見えたクラスター対応アルゴリズム

津山中央病院の藤田先生らとの共著論文が出版されました。本研究では、岡山県北部に位置し救命救急センターと2 類指定感染症病床を有する拠点病院において、2020年10月19日から2020年11月17日の間に発生した新型コロナウイルス感染症クラスターについて分析しました。実際のクラスターの対応手順を後方視的に評価し、患者発生の経時的推移を時系列に沿って段階別の対応カテゴリーにまとめました。
今回のクラスター対応を振り返り、既に潜伏している見えないprimary caseの存在、体内へのウイルス侵入門戸に対する認識の甘さ、院内クラスターの致命率の高さ、検査によるスクリーニングの限界と個人防護の重要性、職員の同居家族の体調管理、個室管理のできる部屋数の限界といった感染管理の脆弱性が見つかりました。また、クラスターを効率よく終息させるための対応アルゴリズム化は重要です。本調査がクラスター対応の医療従事者の参考になることを願います。

藤田浩二, 大重和樹, 門脇知花, 頼藤貴志, 大塚文男
新型コロナウイルス感染症院内クラスターの対応経験とそこから見えたクラスター対応アルゴリズム
岡山医学会雑誌 第135巻 April 2023, pp. 22-33

どうぞご覧ください。

2023/5/25

備前市新型コロナウイルス抗体検査事業・中間結果報告2

「備前市と国立大学法人岡山大学との連携・協力協定」のもと、備前市からの補助金(備前市新型コロナウイルス感染症抗体検査研究事業補助金)を受け、備前市に在住または市内に所在する団体に在籍する成人の方を対象として、新型コロナウイルス感染症の抗体検査を行っています。指先から少量の血液を採取することにより、個人の抗体価を2か月おきに測定し、抗体の経時的変化とその後の感染・発症・重症化との関連を評価することを目的にしています。
抗体検査参加者の方に対して2回目の結果報告をいたしましたが、結果の一部を下記に紹介いたします。4回目ワクチン接種後の抗体の変動と抗体と感染の関連について、貴重な示唆を与えていると考えます。

年齢区分別に見た4回目ワクチン接種からの経過日数と抗体価
2022年6月3日~2022年11月30日の解析期間中に少なくとも1回以上抗体検査を受けた18歳以上の成人1862人の内、4回目のワクチン接種者を対象として、ワクチン接種後の経過日数と抗体価の経時的変化の結果をまとめました。
65歳未満と65歳以上の比較において、65歳以上の高齢者群は、抗体価の上昇が緩やかで低下が早いという傾向がありました。



 

抗体価と感染の関連
2022年6月3日~2022年9月25日の解析期間中に少なくとも1回以上抗体検査を受けた18歳以上の成人1649人を対象として、抗体価とその後2か月間の感染の有無の関連を評価しました。検査と検査の間にワクチン接種をした人は除外しています。
結果として、抗体価が2500未満の方に比べて、抗体価が10000以上の方は、リスクが64%下がっていました。


今後も、調査を継続し、結果をとりまとめていきたいと思います。
調査にご協力いただいている関係者の皆様、大変ありがとうございます。

実施窓口 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野
電話番号 086-235-7177
備前市担当 備前市保健福祉部保健課健康係 0869-64-1820

2023/3/4

【動画】県民のみなさんと共有したいこと~看護師からのメッセージ~

政府から、令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症の位置づけが変更される方針が出されました。Withコロナの時代に向けて、これまで様々な現場で活躍されてきた県内有志の看護師からメッセージをもらいました。コロナ対応の3年を振り返り、「実際の現場で起きていたこと」や「医療従事者の思い」を知ることができる動画となっています。是非、県民のみなさんに見ていただき、今後の生活や行動に生かしてもらえると嬉しいです。

チラシ:県民のみなさんと共有したいこと~看護師からのメッセージ~



第一部:それぞれが働く現場から、大変だった点ややりがいのあった点など振り返る
動画:これまでの感染拡大対応の振り返り

第二部:それぞれの専門領域からWithコロナに向けてのメッセージ
動画:いま、県民の皆さんに 共有したいこと

是非周りの方にもご紹介ください。

2023/2/12

【寄稿】頼藤が日本医事新報に新型コロナ感染症の5類移行の課題について寄稿しています

2023年5月8日から新型コロナ感染症を感染症法上の5類感染症に位置づけることが決定されました。これを受け、医事新報に【識者の眼】「国民的なコンセンサスを形成してこそコロナとの真の共存が可能に」というタイトルで、考えらえる課題について寄稿しています。良かったら、ご一読ください。

リンクはこちら

どうぞご覧ください。

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