2021/12/29

【論文出版】高齢者大腿骨遠位部骨折手術患者における早期手術と術後成績の関連についての原著論文

9678人の高齢者を対象に、入院後2日以内手術群を早期手術、3日以降を晩期手術の2群に分けて、手術時期と術後成績の関連をpropensity score matchingの解析手法を用いて評価しました。結果は入院後30日死亡では2群間に差はありませんでした。一方で早期手術群が晩期手術群に比べて、術後合併症が少なく、入院期間が短く、入院費用が少なかったです。今回の結果から、高齢者大腿骨遠位部骨折においても、高齢者大腿骨近位部骨折と同様に、早期手術が良好な術後成績に関連していることが分かりました。今回の研究は、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻臨床疫学・経済学の康永教授のご指導の下、DPCデータベースを活用した研究になります。

Yamamoto N, Ohbe H, Tomita Y, Yorifuji T, Nakajima M, Sasabuchi Y, Miyamoto Y, Matsui H, Noda T, Yasunaga H. Associations between Early Surgery and Postoperative Outcomes in Elderly Patients with Distal Femur Fracture: A Retrospective Cohort Study. J Clin Med. 2021 Dec 11;10(24):5800. doi: 10.3390/jcm10245800.

本論文へのリンク

どうぞご覧ください。

【論文出版】高齢者大腿骨遠位部骨折手術患者における早期手術と術後成績の関連についての原著論文 はコメントを受け付けていません

2021/12/27

「岡山県内における新型コロナウイルス感染症に関する分析」研究を行います

202011日~2022331日の間に岡山県内で新型コロナウイルス感染症陽性になられた方およびご家族の方へ

―「岡山県内における新型コロナウイルス感染症に関する分析」へご協力のお願い―

研究機関名 岡山大学病院

研究責任者 岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学分野   教授 賴藤 貴志

 

1)  研究の背景および目的

新型コロナウイルス感染症:COVID-19(Coronavirus disease 2019)は、世界的に感染が急速に拡大し、いまだ感染の流行は終息には至っていません。国内では、感染の流行状況に伴い様々な対策が取られました。ワクチンや治療薬も導入され、一定の効果があったと評価されていますが、日本国内における新型コロナウイルス感染症に関する研究は、海外と比較してまだ少なく、予防や治療方法に焦点を当てた検証は十分とはいえません。本研究は、岡山県が集積した新型コロナウイルス感染症に関連したデータを用いて、陽性者の特徴やリスク因子を明らかにするとともに、ワクチン接種や治療薬の導入の効果について検証することを目的としています。

 2) 研究対象者

2020年1月1日~2022年3月31日までに岡山県に発生届のあった新型コロナウイルス感染症陽性の方を対象にします。

3) 研究期間

倫理審査委員会承認後~2026年3月31日

4) 研究方法

2020年1月1日~2022年3月31日までに岡山県に発生届のあった新型コロナウイルス感染症陽性の方を対象に、属性による特徴やリスク因子を明らかにするとともに、ワクチン接種や治療薬の導入による効果について調べます。

5)使用する情報

この研究に使用する情報として、岡山県の発生届の内容から以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

性別、年齢、年代、居住区、発症日、検体採取日、診断日、発症日の症状、職業、療養先(自宅療養、 宿泊療養、入院)、身長、体重、BMI、基礎疾患(心疾患、高血圧症、糖尿病など)、妊娠(週数)、アレルギー、喫煙、推定感染源、他事例との関連、ワクチン接種歴(回数と接種日)、ウイルスの遺伝 子情報(変異株など)、入院日、治療開始日、解熱日、退院日、隔離解除日、症状(体温、SPO2、呼吸 器症状、肺炎像)、治療内容と副作用、酸素投与、重症度、予後

6) 試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学大学院医歯薬総合研究科頼 藤研究室内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

 7) 研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も皆様に不利益が生じることはありません。

<問い合わせ・連絡先>

岡山大学大学院医歯薬総合研究科 社会環境生命科学専攻 総合社会医科学講座 疫学・衛生学分野

氏名:賴藤 貴志

電話:086-235-7170(平日:9時~18時)

ファックス:086-235-7178

<研究組織>

主管機関名   岡山大学

研究代表者   岡山大学大学院医歯薬総合研究科 社会環境生命科学専攻 総合社会医科学講座

疫学・衛生学分野 教授  賴藤 貴志

情報の提供のみを行う機関 岡山県保健福祉部

「岡山県内における新型コロナウイルス感染症に関する分析」研究を行います はコメントを受け付けていません

「DPCデータを利用した岡山大学病院の消化器がんに対する診療におけるCovid-19の影響」に関する研究を行います

当院の消化管外科・肝胆膵外科・消化器内科において消化器がんの治療を受けられた方およびそのご家族の方へ

 

―「DPCデータを利用した岡山大学病院の消化器がんに対する診療におけるCovid-19の影響」へご協力のお願い―

 

研究機関名 岡山大学

研究責任者 岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学 教授 賴藤 貴志

 

1.研究の概要

1) 研究の背景および目的

2020年1月以降、新型コロナウィルス感染症の感染拡大はわが国の医療に多大な影響をもたらしました。岡山県内でも新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、岡山大学病院(以下、当院)においても2020年3月下旬より患者の受け入れを開始しました。それに伴い、がん治療においても手術や化学療法、患者の受診回数など影響をもたらしました。全国的にも新型コロナウィルス感染症の影響で手術や侵襲性の高い検査などを行うことが難しくなったと言われています。この度の研究では当院のDPCデータ(入院患者さんの診療報酬明細データ)を基に新型コロナウィルス感染症流行前後の、手術件数や化学療法、患者の居住地などの変化を調べ、具体的に新型コロナウィルス感染症の影響を検証します。

2) 予想される医学上の貢献及び研究の意義

当院は、岡山県のがん治療においては中心的役割を果たす岡山県がん診療連携拠点病院です。パンデミックでのがん治療(手術や内視鏡切除・化学療法)について拠点病院としての役割と取り組みを明らかにすることで、今後も想定される再流行でのがん治療体制のあり方について提言することができます。

 

2.研究の方法

1) 研究対象者

2018年4月1日~2021年3月31日の間に岡山大学病院消化管外科・肝胆膵外科・消化器内科に入院し、消化器がんの治療を受けられた方、約12,000名を研究対象とします。

2) 研究期間

倫理委員会承認後~2024年3月31日

3) 研究方法

2018年4月1日~2021年3月31日の間に岡山大学病院消化管外科・肝胆膵外科・消化器内科に入院し、消化器がんの治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに、手術、内視鏡治療、化学療法のデータを選びます。各治療件数に関する分析を行い、新型コロナウィルス感染症流行前後での治療内容の変化について調べます。

4)使用する情報

この研究に使用する情報として、DPCデータから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

・診断群分類6桁コード(疾患コード)で060010(食道の悪性腫瘍)・060020(胃の悪性腫瘍)・060035(結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍)・060040(直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍)・060050(肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む))・060060(胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍)・06007x(膵臓、脾臓の腫瘍)

・ 年齢、性別、居住地(県または市)

・ 在院日数・転帰・入院日・転入日・退院日・転出日

・ 処置日数・入院経路・他院よりの紹介の有無・自院の外来からの入院・緊急入院区分・救急車による搬送の有無・化学療法の有無

 

5)情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学衛生学分野内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

 

6) 研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。

また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

 

<問い合わせ・連絡先>

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野

氏名:高永 都衣

電話:086-235-7174  (平日9時〜16時)

ファックス:086-235-7178

「DPCデータを利用した岡山大学病院の消化器がんに対する診療におけるCovid-19の影響」に関する研究を行います はコメントを受け付けていません

「岡山県のクラスター発生要因分析研究」を行います

2020年4月1日~2021年6月30日にクラスターが発生した施設関係者の方へ

岡山県のクラスター発生要因分析研究」へご協力のお願い―

研究機関名 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科

研究機関長 研究科長 伊達 勲

 

研究責任者

岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学分野       教授    賴藤貴志

研究分担者

岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学分野       准教授  高尾総司

岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学分野       助教    鈴木越治

岡山大学病院新医療研究開発センター                         助教    三橋利晴

岡山大学学術研究院医歯薬学域 疫学・衛生学分野       助教 松本尚美

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野        非常勤研究員 門脇知花

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野        大学院生 高橋友香里

 

1.研究の概要

1) 研究の背景および目的

2019年12月に武漢で報告され、世界的な感染拡大を認める新型コロナウイルスは当初、ほとんどの患者さんが二次感染を起こしていませんでした。日本でも調査が進んだ結果、新型コロナウイルス感染症は「クラスター」と呼ばれる集団感染が、感染を拡大させることがわかってきました。厚生労働省では、クラスターは「当面の間、接触歴等が明らかとなる5人程度の発生を目安」としていて、離れた場所で起きた二次感染や家族間の感染を除外しています。クラスターが対処されず、クラスターの連鎖(感染連鎖の継続)が起きた場合、大規模な集団発生(メガクラスター)が起きる可能性があると考えられます。私たちは、これまで岡山県から依頼をうけて、新型コロナウイルス感染症の発生状況や動向を調査してきました。岡山市保健所、倉敷市保健所、岡山県保健福祉部における、新型コロナウイルスの公表データをもとに、岡山県において2020年4月~2021年6月30日にクラスターの発生があった、すべての医療機関・施設を対象として、感染対策チェックリストに回答をいただき、岡山県の新型コロナウイルス発生の現状、要因、環境について調査します。クラスターの発生状況を調査することで、クラスターを起こしやすい状況を特定することを目的としています。

2) 予想される医学上の貢献及び研究の意義

 新型コロナウイルス感染症によるクラスター発生の危険性を増加させる要因を検討し、評価することで、効果的なクラスター発生の予防対策を講じることができる可能性があります。

2.研究の方法

1) 研究対象者

2020年4月1日~2021年6月30日に岡山県においてクラスターが発生した医療機関・施設約50施設を対象とします。

2) 研究期間

2021年7月開催の倫理委員会承認後~2025年3月31日

3) 研究方法

2020年4月1日~2021年6月30日岡山県においてクラスターが発生した約50施設を対象に、クラスターの現状を分析し、クラスターがどのような要因により引き起こされるのかを調べます。

4) 使用する情報

この研究に使用する情報として、調査票を送付する目的で、岡山市保健所、倉敷市保健所、岡山県保健福祉部が保有するデータから、施設名を抽出し使用させていただきます。ご回答いただいた調査票のデータは、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科賴藤研究室にて、施設名などを直ちに特定できる情報は削除され、施設名が特定できない状態で保管されます。また、施設の情報が漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。詳細な情報を得る際には個別にご相談させていただくことがございます。

5) 情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科頼藤研究室で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。また、本研究で得られた情報を将来の研究に用いる可能性はありません。

6) 研究計画書および個人情報の開示

貴施設のご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。この研究は施設名を直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、貴施設の情報が研究に使用されることについて、ご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2021年10月31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も皆様に不利益が生じることはありません。

<問い合わせ・連絡先>

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科社会環境生命科学専攻 総合社会医科学講座 疫学・衛生学分野

教授 賴藤 貴志

連絡先:086-235-7170 (平日9:00~18:00)

ファックス:086-235-7178

<研究組織>

研究代表機関名

岡山大学

研究代表責任者

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 社会環境生命科学専攻 総合社会医科学講座  疫学・衛生学分野 教授  賴藤 貴志

共同研究機関 

川崎医科大学病院 感染管理室

岡山赤十字病院 医療社会事業部

情報の提供のみを行う機関

岡山市保健所 保健課

倉敷市保健所 保健課

岡山県保健福祉部 新型コロナウイルス対策室

「岡山県のクラスター発生要因分析研究」を行います はコメントを受け付けていません

2021/12/1

岡山県クラスター対策班(OCIT)活動報告会議を開催いたしました

2021年11月13日(土)、ハイブリッド形式(現地及びWEB)にて岡山県クラスター対策班(OCIT)活動報告会議を開催いたしました。
岡山県や岡山市、倉敷市関係者始め、岡山県クラスター対策班のメンバーが参加し、今年度の活動を振り返り、また来年度の活動に関して活発な議論を行いました。

会場の風景


岡山県クラスター対策班について(OCIT)はこちら

岡山県クラスター対策班(OCIT)活動報告会議を開催いたしました はコメントを受け付けていません

Page Top