2011/10/29

若年者のソーシャル・キャピタルと口の健康に関する論文出版のお知らせ

若年者において、家族・地域・学校のソーシャル・キャピタル(信頼、インフォーマルな社会統制、互酬性)と口の主観的健康の関係を評価した論文が、Community Dentistry and Oral Epidemiologyに出版されました。本研究は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野、及び、ハーバード大学公衆衛生大学院の研究者らとの共同研究です。

家族のソーシャル・キャピタルと口の主観的健康には関連が認められませんでしたが、地域への信頼が低い、あるいは、学校で教師と生徒の信頼が低いと、口の主観的健康が不良である傾向が見られました。また、逸脱行動を規制するインフォーマルな社会統制が強いと口の主観的健康は不良となる可能性が示唆されました。欧米の研究では、インフォーマルな社会統制が強いと健康に良い影響を与えるとの報告がありますが、本論文では逆の結果となりました。これは、インフォーマルな社会統制が文化的背景に依って異なる作用を及ぼしうることを示唆しており、ソーシャル・キャピタルの“負の側面”の一例とも考えられます。

Furuta M, Ekuni D, Takao S, Suzuki E, Morita M, Kawachi I.
Social capital and self-rated oral health among young people.
Community Dent Oral Epidemiol. doi: 10.1111/j.1600-0528.2011.00642.x

本論文へのリンク(PubMed)

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2011/10/5

第23回国際環境疫学会年次総会レポート

2011年9月13日から16日に、スペインのバルセロナで開催された第23回国際環境疫学会年次総会 (23rd Annual Conference of the International Society for Environmental Epidemiology (ISEE)) に出席してきました。バルセロナは、カタルーニャ州の州都として、スペインでも独自の文化を築いてきた街です。地中海沿岸に位置する港湾都市であり、アントニ・ガウディをはじめとする有名な建築家の作品が多数みられる世界都市です。まさに、food environmentとbuilt environmentの宝庫といえる都市でしょう。

ISEEは、国際学術雑誌EPIDEMIOLOGYの母体となる国際学会であり、年次総会では、例年、環境保健を中心に幅広い分野の演題が発表されています。今回の総会では、60以上の国々から1200人を超える出席者が参加しました。疫学・衛生学分野が関与したものとして、以下の三演題の発表がありました。

Application of spatio-temporal regression model accounting for Asian dust (desert dust) to regulatory air quality data in Japan

Residential proximity to major roads and placental weight relative to birth weight

Growing social and geographic inequalities in all-cause mortality, Japan, 1970 to 2005

なお、総会の抄録については、Environmental Health Perspectivesのウェブサイトで公開されています。

Abstracts of the 23rd Annual Conference of the International Society of Environmental Epidemiology (ISEE). September 13 – 16, 2011, Barcelona, Spain. Environ Health Perspect. http://dx.doi.org/10.1289/ehp.isee201

上記サイトへのリンク

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